2011.02.19 【treep STORE】 森野吉野葛本舗 葛きりを販売開始しました

2008年12月29日

おいしゅうございます。

こんばんは。
ワタナベです。

先日思い出した、
どうでもいいこと。
を書きますので、覚悟してください。

金曜日だったでしょうか。
中華料理屋さんでヨシハラ夫婦とワタナベ夫婦で
ダブルランチ(何?その言葉。)をしていたときのことです。

ヨシハラさんが、
ムツミさんの焼きそばを頂戴して、
「おいしゅうございます。」
と言ったその瞬間、
どうでもいいこと。
が、頭にフラッシュバックしたのです。


それは、さかのぼること4年前。
赤坂でどこかの会社の面接に行く途中のこと。
15時頃に時間のあまった僕は寂れた喫茶店に入り、
サンドウィッチを頼んでぼんやり時間をつぶしていました。

席は、20席以上あったでしょうか。
そこに、お客さんは僕ひとりでした。

カランカランと音がして、
静かなたたずまいのご高齢の女性が、
入ってきました。

顔を見ると、
それはあの
岸朝子先生でした。

そう、
料理記者、食生活ジャーナリスト、
皆さんには料理の鉄人の「おいしゅうございます」でおなじみの
岸先生でした。
(たまに間違う人がいますが、女優の岸惠子さんではありません。)

驚きました。
ひさびさに拝見した大物ですからね。

そしてそんなとき僕のような弱い人間は、
そしらぬふりを決め込むものです。


でも、あろうことか先生は、
20席はあろう喫茶店の、
たったひとりしかいないお客さんである僕の、
となり
に座ったのです。

20分の2の確立です。
かなり大きなフィーバーだと思います。
(ここまで、一切の偽りはございません。)


そして岸先生は、
僕の手元にある食べかけのサンドウィッチと、
僕の目をやさしくみつめ、言いました。

「サンドウィッチ、おいしそうですね。」

これ、適当な嘘じゃありません。
突然出会った食に生きる有名な先生に、
なんでもない喫茶店でなんでもないサンドウィッチを食べている僕に、
「サンドウィッチ、おいしそうですね。」
と言われる奇跡を、
あなたは信じることができますか?

僕はそっと、
「おいしいですよ。」と言いました。
きっと、やさしく言えたはずです。

でも、20代だった僕は、
その後「おひとついかがですか?」と
一切れ差し上げるマナーがなかったのです。

残念です。
今ならそれができるのに...。

そして、その後にはきっともっと
たくさんのストーリーが待っていたはずなのに。


ごめんね。岸先生。
テレビで見るたびにいつもそのときのことを思い出します。

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.treep.jp/blog_cms/mt-tb.cgi/160

コメントする